産後のイライラと家族の危機を救った漢方薬

加味帰脾湯(かみきひとう)という漢方薬をここ1年ほど飲んでいます。イライラや不眠、自律神経症状に用いられる漢方で、産後イライラすることが多かった私ですが、なんとなく効いているような気がして飲み続けています。

 

産後、なぜだか夫に本当にイライラすることが増えました。愛情はたっぷりあるはずなのですが…夫のやることなすことが裏目に出るように思えました。

 

産後のイライラの引き金を引く夫の言動

 

 

・寝かしつけ中の旦那の一挙手一投足が息子を起こしている気がする!

・育児に疲れ果てて、早く帰ってきてほしい日に限ってなぜか帰りが遅い!

・ちょっと預けて出かけた日に、なんで歯ブラシもさせてないわけ〜!?

 

てな感じです。

 

イライラそのものは、産後にはよくあることのようです。自分でも理解していて、以前のブログにも書きました。

kazenoya.hatenablog.com

 

この時のイライラって、ホルモンとか脳の萎縮とかのいろいろな原因はあっても、実際のことろはもっともっと単純で夫への依存的な気持ちも含まれているような気がします。

「子どもを起こした」とか、「帰ってこない」という事実の裏に隠れているのは、「もっと(あなたの子どもを育てている)私をいたわってよね。ねぎらってよ!」という気持ち。

男の人にとっては「言ってくれなきゃ分からない」ことも「言わないでも気がついて!」と願うのが女なんだろうと…。だから、子どものことに頑張っているのは私だけなんじゃないだろうか?という孤独感も入り交じって悲しくなってしまうのだろうな。

 

本当に夫を攻撃したいわけじゃない

 

本来、こんな些細なアウトプットは、ちょっとしたうっかりやその時の状況でいくらでも変わる訳です。本当に夫を攻撃したいわけじゃないのに、出てくる言葉は攻撃的なものばかりになっちゃいます。

 

私のイライラは夫が嫌い!というわけじゃない。

 

きっと

夫の行動と、自分への愛情もイコールではありません。

 

割り切ることさえ出来ればイライラせずに済み家内安全。

でも、以前は「どうしても無理!イライラする!」となっていた気がします。

 

イライラを「症状」と思えば、客観視出来るように

 

加味帰脾湯を飲むことで、イライラを産後の症状のひとつだと割り切れるようになったのかなぁと思います。

産後には「うつ」症状が出る人も多く、私も産後うつの状態だったのだと…。

病気の治癒は、まずは知ることから。

自分が「うつ」だと認識して認めることで、やっと治療に向かえるのだと思うのです。

 

実は私はこの加味帰脾湯を飲む前に、妊娠前に帰脾湯を単独で飲んでいました。血虚気虚の症状があり、胃腸が弱かったので、漢方薬局で勧めれたのです。

産後体質が合わなくなったようで、薬疹が出てしまい、相談しながら飲み始めました。

最初「kazenoyaさんの性格には合わない気がするけど、飲んでみる?」と言われ、聞いてみると「いろいろ考えすぎてしまう人向き。脳と目が一番血液の消費が激しいので」と言われました。

私も半信半疑で買って帰り、ネットで調べて「うつ」のキーワードにあたって「あぁ、もしかしたら私、産後うつかも」と思い当たりました。

 

自分のイライラをうつの症状だと自覚することで、イライラを感じても、すぐに夫に言わずに済むようになった気がしています。

 

加味帰脾湯は「虚症」の人に向く処方

 

加味帰脾湯には15種類の生薬が配合され、そのベースは六君子湯(りっくんしとう)という、虚弱気味な体質の人の消化器系によいとされる漢方薬です。食べても食べても、血にならず、東洋医学で言うところの「血虚」「気虚」などの虚症の人に向く処方だそうです。

 

もともと、血虚気虚の私にはぴったりだということですね。

 

ちなみに、これを飲むとよく寝られる気がします。飲んで寝た日には、朝までぐっすりになりました。睡眠薬をよく病院でもらっている80歳のおじいちゃんにもあげてみたら、やはりよく寝られると言っていました。老人も体力が落ちているので、体質的にはあうのでしょうか。

 

心が穏やかになってから旦那に聞いたことがあります。

 

旦那曰く「家に帰るのが恐かったことがある」そうで…。そうだよねって感じです。

 

ホント、ごめんなさい。

産後クライシスにならなかったのは、漢方のおかげだと思っています。

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