お正月とおせち料理の意味|昔の主婦はもっと休んでいた!?

久しぶりの寝正月を満喫しました、kazenoyaです。

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。ことしもよろしくお願いします。

 

さて、おせち料理と正月のお話です。

kazenoyaは、独身時代から数え、20年ぐらいおせち料理を作り続けています。

年に1度のことでも、これだけ続けばもはやルーティンな気がします。あまりにルーティンすぎて、ことしは写真を撮るのさえ忘れてしまいました。

 

母が教えてくれた愛知のおせち料理とお雑煮

 

kazenoyaは愛知県名古屋市の出身です。

名古屋はよく「大きな田舎」と揶揄されることが多いです。

 

親子3代、おじいさんからお付き合いのある車屋さんや保険屋さんがあるような、そんな風土が名古屋には残っていました。少なくとも、kazenoyaが長野に移り住んだ20年前当時にはまだありました。

 

そんな名古屋の私の母の作るおせち料理はとっても質素でシンプル。

 

私が作るおせち料理も同じです。

()内は母に言われた意味などで覚えているものです。

 

・黒豆(マメに働く)

・たつくり(豊作)

・栗きんとん(黄色がお金を表現)

紅白なます(紅白でめでたい)

 ・伊達巻き

・酢れんこん

・酢ごぼう

・昆布巻き(よろこんぶ)

・紅白のかまぼこ

・数の子(子孫繁栄)

 

などの祝い肴

 

・たけのこ(ぐんぐん伸びる)

・しいたけ

・にんんじん

・れんこん(先を見通す)

・里芋(六方剝きにすると良い)

・こんにゃく

・ごぼう

 

などの煮しめは「もう一緒に煮ちゃおうか?」と、毎年言いつつ、炊き合わせにします。

 

あとは、ハムや焼き魚などの焼き物のほか、こちらに来てから鶏でごぼうやにんじんを巻く「鶏ごぼう巻き」も作るようになりました。数の子は家族が喜ばないために「いか黄金」に変更されました。

 

こんな風に家族に合わせながら少しずつ変わっていくのも、おせち料理の面白いところですね。

 

ちなみに全然マメではなく、31日にほぼ1日で、弾丸で作ります。

 

そして、名古屋のお雑煮は、とてもシンプルで、花鰹で取ったダシと醤油の、オレンジ色の澄んだ出汁で角餅を煮ます。具はこの時期だけ「餅菜」として売っている小ぶりの小松菜のみ。そこにかまぼこと花鰹を乗せます。

 

ことしは主婦が休めた“本当の正月”だった

 

おせち料理には「正月には主婦も休みましょう」という意味があるんだそうです。母はよく「元日には包丁は使わない」と言っていました。なので、おせち料理作りの最後にはお雑煮の仕込みをしておきます。出汁を取ってつゆを作り、小松菜をゆでてかまぼことともに切っておきます。

 

でも、いざ年が明けてみると夫が「餅は小さい方がこのみ」と言ってみたり「かまぼこ切っておくの忘れた」などなど…結局朝から包丁を使うことも多かったです。

 

ですが、ことしはやっと、すべての準備が揃った感じ。

 

ちゃんと31日にお出汁も作り、ゆでた小松菜もかまぼこも切っておけました。

 

さらに、正月はこれまで、1日や2日から出かけることが多かったのですが、ことしはガチの「寝正月」。

1日に夫の母へ電話をかけたのと、私の母が遊びにやってきたので、ことを済ませてしまいました。

 

初詣は2日に地元の氏神様へ。

 

そんな正月は、ほぼ私も料理をせず。

 

「あ、私ちゃんと主婦業お休みしてる」とひとりごちたのでした。

 

写真がなくても寂しいので…2016年の写真を掘り出してみました。

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 1枚目の写真の右側にある、伊達巻きのようで伊達巻きじゃないものは、北信濃おせち料理に欠かせないとされる「けんちん巻き」です。お豆腐で出来ています。卵アレルギーがいる家庭でも安心なので、伊達巻き代わりにありがたかったです。

 

 包丁は1日の夜まで使わなかった

 

1日の夜に母が牛肉を持って遊びに来て、その牛肉をちょっと切っただけ。

 

その後も、作ったおせちの残りをフルに活用しつつ、夕食に1品作り足すぐらいで三ヶ日を過ごしました。買い物もほとんどしていません。

 

びっくり。

 

昔は、正月はお休みのお店も多かっただろうし、主婦はこんな感じで正月を過ごしていたのかな?と思いました。

 

たくさんの煮物や箸休めがあると便利ですね。

 

近頃はやりの「週末作り置き」もきっと便利なんだろうな、と思いつつ、kazenoyaはやったことがないです。やっている方のブログを見る専門。

 

本当の“お節”料理は「神様」へのお供え

 

記事を書くにあたって調べたところ、母が言っていた「主婦の休み」という意味の他にも、おせち料には意味があったようですね。

 

そう言えば、漢字では、お節って書きます。

 

昔の日本の暦には「お節句」というのが季節の変わり目の年中行事の日として、年に何度もあったそうです。「桃の節句」とか「端午の節句」として今も残っていますね。

 

節句 - Wikipedia

 

このお節句に作る祝いのお料理が「お節料理」だったんだそうです。

 

と、言うことは…大変だったイメージの強い昔の主婦ですが、案外ちゃんと「お休み」ももらっていたのかな?

 

今よりも家事が大変な時代ですものね。周囲の気遣いなしでは主婦が倒れてしまったのかもしれませんね。