ペアレントトレーニング

アレントトレーニングという言葉を知っているでしょうか?

発達障害の子の育て方がわかる! ペアレント・トレーニング (健康ライブラリー)

発達障害の子の育て方がわかる! ペアレント・トレーニング (健康ライブラリー)

 

 主に、発達障害のある子どもの育児の手助けとなりうる手法を学ぶ、保護者のためのトレーニングです。簡単に言ってしまえば、子どものする「やってほしくない行動」を叱らずに減らし、良い部分をのばすアプローチ方法というのか…。まぁ、一般的な子育てにも本当に役に立つスキルだったりします。

私は仕事柄、こういったたぐいの講座や講習などを見聞きすることがあり、若干内用を聞きかじっています。

 

このペアレントトレーニングを、半年前の発達外来の診察で勧められました。私が、「子どもの治さなければならないような行動に対してどう対応したら良いのか?」というような質問をしたからなんですが…。

そして先日あった診察の際にペアレントトレーニングを受けたのか聞かれたのです。私は受けていませんでした。

そしてなんだかモヤモヤした気持ちのまま、このブログを書いています。

 

私は、子どもの将来を案じて本気で聞いているのです。「この子はこの子のままでいい」というのが主治医のスタンスです。「周囲がちゃんと支援の体制を」と。だからペアレントトレーニングも勧める。そのことは重々承知の上です。

ですが、

息子はこれから息子の人生を生きていかなくてはなりません。

その時私は、いないかも知れません。

息子はこれから学校へ通わなければなりません。

その時、良い先生や環境に恵まれるとは限りません。

私も出来る限り知ろうと努力はしますし、知った結果が悪ければ、改善しようと努力するでしょう。が、その現実を実際に生きるのは息子なのです。ずっと親が選んだ環境の中でだけ生きていくわけにはいかないのです。

 

だから、周囲の接し方や支援体制だけに頼りきってしまっていいのか?不安なのです。質の良い教育者や人間関係に恵まれるか否かの「運」まかせで、息子の人生が決まってしまいそうで…。

これから出会うであろう人の中には息子の特性を非難する人もあるでしょう。そんな時でも、非難に負けないメンタリティを育てた方が息子のためになるのではないか?そんな相談がしたかったのに、医者と私の立っている場所があまりにも違う気がして、なんだかちゃんと主張できずに帰ってきてしまいました。そこにモヤモヤしているのだと思います。

 

私は息子が1歳半ごろから猛烈な育児困難状態に陥り、試行錯誤しました。その過程ではイライラを息子にぶつけ、自己嫌悪でぐちゃぐちゃになったこともありました。今は、かなり落ち着いて息子と向き合えるようになったと思っています。ペアトレ式は取り入れず(全部ではありませんが)、自己主張や困った態度は全部、肯定して受け止めるようにしています。(ペアトレ式は外出時などを主に私のストレス値が高くなるので)私は仕事をしているので、どうしても時間が無い!とか、心に余裕が無い!体力的に限界!というような大人げない対応になってしまう時もあります。そんな時には、その日のうちに(直後、または寝る前が多い)心から謝るようにしています。「お母さん言い過ぎた。ごめんね。でも〜〜して欲しかったんだ。時間が無くなってとっても困ったから」というように。

これが正しい方法かどうかは分かりませんが、自分なりの最大の対応です。そして、息子には自分に対して苛立った対応をする人がいるかもしれないという学びになって欲しい、という願いもあります。息子に対してではなく、行動に苛立ったんだということも伝えたいなぁと思ってやっています。正直、かなり意識して苛立ちを見せている感さえあります。

私がなんにも苛立ちを見せずに育て、周囲の先生にもそう育てられ、社会に出て初めて自分の特性で苦労するなんて可哀想だと思うから。でも、私のそうした対応が二次障害を生んでしまうかもしれません。そういうもっと現実的なことも相談したかった。ダメですね。ちゃんと先生に伝えられなくて…。

 

息子はまだ診断がついていません。自閉タイプなのか?ADHDタイプなのかもはっきりしません。でも、診断されようがされまいが、息子の特性だか性格だかは変わりません。診断がついてから支援の方法を決めるのじゃなく、息子自身をちゃんと毎日近くで見られる自分が一番の理解者でありたい。特性とか発達障害とかの言葉に惑わされずに、ちゃんと息子の本質を見極めながら子育てしたいと思います。