拘束縦羽交い締め抱っこ

 

 

2歳のイヤイヤ期は、私にとって闇の記憶しかありません。本当にブラックな時代でした。闇すぎてもはや記憶喪失を起こしているんじゃないか?と思うほど思い出せない。

 

ですが、下の記事を読んでいたら、そんな時代の心の闇がふつふつと思い出されてきたのです。

 

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中でも、

紙で何かを作っていてうまくできないと大泣き、何かを見つけそこに行こうと車道に飛び出しそうになるのを止めると寝転んで大泣きしたりとこの時期が一番大変な時だったなと思います。

 

このくだりを読んでいたら当時の自分の姿が客観的に脳裏によみがえり、なにかヘンな物が胸の中に渦をなしてきました。こちらの方のお子さんも、スーパーへの道順にこだわりがあったようですが、わが息子も言葉も始まらないうちから道順だけは良く覚え、自分で勝手に車窓から見える風景を照合しては「あそこへ行けるはず」と思い込んで、到着地点が違うと手がつけられないほど泣いて抵抗する、というようなことがよくありました。皆さん、同じようなことで手を焼いています。

 

まぁ、子育てですから良いこともあったわけですが、その中でも、ちょっとは建設的な記憶をたぐりだして書いてみようと思います。

 

一般的な子育てにも(きっと)活用できるだろう、スーパーや子育て支援センターなどでイヤイヤを起こした2歳児をその場から強制撤退させるのに適した方法です。名付けて「拘束羽交い締め抱っこ」。名前だけ見ると「コレ、ぜったい虐待でしょ」な感じですが、当時は虐待まがいの泣き声が日常だったことを考えると、これで正しいネーミングだと信じます。

 

 

 

息子は、すべての要求を“怒り泣き”で伝えようとするのが常習でした。息子の大泣きにはほとほと疲れ果てていたのですが、それでも、なにかの発達の足しにならないか?と毎日、朝の支度を30分早めて散歩の時間を捻出し、散歩をしたり、スーパーへの買い物も、白い目で見られることもいとわず、懲りずに続けていました。

 

当時の私の育児スローガンは「殺さない」&「死なない」。

理想もタスクも地よりも低く。今日のタスク、一日を息子を殺さずに終えること。

 

ですが、その地よりも低いタスクさえ危うくなるのが闇の育児です。車道へ飛び出さないように、駐車場へ飛び出ていかないようにしないといけません。それがとても難題なのです。

 

先日、職場のイクメンパパと話していたら(3歳を迎えたばかりの娘持ち)「おこめさま抱っこ」なるものを考案したと話していましたが、想像するに子どもを米俵のように担ぎ上げるスタイル。パパ&娘だから出来るのだろうな。

 

わが家は現在4歳時点で21キロ、120センチの、筋肉質で体格発達(だけ)は優良な男子。イヤイヤ期の体重は忘れてしまいましたが、きっと重かったことでしょう。

なので、ガタイのいい、高緊張型の男子に合った抱っこ法を提案いたします。

 

拘束羽交い締め抱っこ法

 

まず、ポジショニングですが、母の腹に息子の背中をくっつける形です。カンガルー親子のポケットなしバージョン。そのスタイルで息子の左肩から股間〜右腿に向かって自分の左腕をのばし、つかみます。婿はちょうど助手席でシートベルトをかけられている状態&股間、右腿を拘束されている形になります。これだと、さすがの息子も抵抗の余地がありません。突っ張ろうが、のけぞろうが、手も足もどこにもひっかからないので。背は母の腹の肉に埋まるばかり、手足は空を掴むばかり。そのうちに抵抗の力も弱まります。

 

さらに、抱っこの時間が長くなるようなら、右手で子どものお尻の下から自分の左手を迎えに行き、がっちり手をつなぎます。ちょうど、手をブランコにしてしまう感じです。ぐんと楽になりますが、その際も左腕で子どもを自分のお腹の方へ抑えることを忘れずに!

 

息子は脚の力も腕の力もすごく強かったので、通常のだっこでおとなしくさせるのには限界があるのです。検診などで、保健師さんと立ち話を始めたが、息子を野放しにすると周囲の子どもに危害を与える可能性&外へ出て行ってしまう危険が!って時にも役立ちました。スーパーで言うことを聞かずに車へ連れ去る際にもこの抱っこ法で乗り切りました。

 

息子は体幹がしっかりしているというのか、がっちりしていいて、抱かれていてぐにゃりとずり抜けるようなことはありませんでしたが、子どもによってはこの抱っこ法では無理な子もいるかもしれません。息子の通う保育園に4児の母がいるのですが、彼女は小柄で子どもも小柄なために、現在2歳の一番下の男の子をよく小脇に抱えています。子どもと母にあったスタイルがあるのだと思います。(うちの息子を(2歳時でも)小脇に抱えると、手足と頭、全身を使って身もだえるため落としそうになりました)

 

(ちなみに体幹がしっかりと書きましたが、姿勢はしっかりしません。座位がすぐに崩れます。椅子からズリズリと斜め姿勢になったりします。リハの先生にバランスボールやスラックラインなどやったほうがいいか相談したら、そういう問題ではないかもしれない、と言われました。視線が定まらないために姿勢が定まらない子もいるようです