「ちょっとでいいからひとりにして」って思うぐらい頑張ってるってこと

 

子どもは可愛い。それなのに、なんで「少しでいいから自分の時間が欲しい」って思っちゃうんだろう。言葉が遅くて心配して、あんなに早くしゃべって欲しいと思っていたのに、どうして今は「ちょっとでいいから黙ってって」って思っちゃうんだろう…。

 

私、母親として大切な何かが抜け落ちてるのかも。

 

しゃべり始めた2歳後半ごろから、ずっと、息子の要求に振り回されている感が半端無く、男の子ですが、なぜか「おままごと」にハマり、延々と続く「どうぞ」「ありがとう」のループ。3〜4歳は「戦いごっこしよう」からスタートするエンドレスの「ごっこ遊び」。手の指を青虫に見立てた「青虫ごっこ」…。数えればキリがありませんが、かわいらしい遊びなのに、私はなぜか途中で疲れてしまうのです。本気で楽しんであげられない。寝顔を見ては「こんなに可愛いのに、息子との時間を心から楽しめない私は母失格」と自責の念に苛まれていました。

一生懸命にブロックを組み立てる小さな手を見ては愛おしさが溢れ「どうしてもっと息子に一生懸命になれないのか」自問自答し、自分は何かおかしいのじゃないかと。

 

そんな風に思っていました。

 

もちろん、アウトプットは良い母親を頑張っているつもりです。

生活はもう、本当に息子第一です。

発達外来や小児眼科、歯医者、皮膚科などへの通院も最優先事項です。週に何度も早お迎えで通院することも多かったです。仕事をしながらそれが出来る環境に身を置いていることは、本当に感謝してもしきれないほど。

 

でも、時折「ちょっとでいいから…」が心の中に顔を出します。多くは息子の要求が頻繁過ぎて夕食の準備がはかどらない時などに、ひょっこり出てきます。

その度に自己嫌悪。

 

発達外来に通っているから、助けられた部分も

 

2〜3歳代は本当にそんな感じで、とてもツラかったのですが、今考えると、定期的に通う発達外来での受診やリハなどで、専門家の話しが聞けることが救いになっていました。わが家の場合は、特性からなのか“自分ルール”の遊びばかりになってしまうことが多く、それも余計に疲れる要因かもしれない、と教えてもらったのも発達外来ででした。リハの先生だと、自分ルールにならずに図形あそびなどに取り組める姿を見ることで、家でのかかわり方に取り入れてみたりもできました。

この時間や情報が無かったら、もっと追いつめられていた気がします。ママ同士の愚痴の言い合いもストレス発散にはなりますが、専門家の意見を聞けたことで、自信を持って対処してこられた。5歳直前の今では、「お母さんちょっとハンバーグ作るから〜時まで待っていて。〜時になったら一緒に遊ぼう!」と時計を見せて言えば、少しだけならひとり遊びも出来るようになり、とっても楽になりました。私の提案で一緒にテレビを見たり、自分の作りたいものじゃないものを協力してブロックで作ることも出来るようになってきています(本当に楽しんでいるかは微妙(笑))。

 

振り返ると、頑張りすぎていた自分がいる

 

当時は自己嫌悪だらけだったけれど、今、振り返ってみると、私、結構頑張っていたなぁと思います。

同居家庭で、もうすぐ80のおじいちゃんの食事作り。そして息子もアレルギー対応食。晩ごはんの準備はかなりハードです。でも、もっと手が抜けたはず。もっと手を抜けば、そんなにイライラすることもなく、息子と遊べたかも…。

自己嫌悪に陥るぐらいなら、単品メニューで済ます日を作っても良かったのかも。旦那のお弁当、たまには作らずカップラーメンでも良かったのかも(笑)。

 

そしてね、自分の時間が少しずつ持てるようになって、皆さんのブログなんかを見ていると気がついちゃったのです。案外たくさんのお母さんたちが「ちょっとでいいからひとりの時間欲しい」と思っているんだって。どんなに一生懸命なママだって、いつでも聖母マリアみたいにはいられないことを知りました。

 

子どもとの時間をたくさん過ごしている証拠

 

子育てって24時間営業、年中無休。どんなに好きな仕事でも休息が必要なように、本来、ママにもお休みが必要なのかも。いや!必要なハズ!!どんなに大好きな子ども相手でも、お休みが無ければ追いつめられて仕方ないと思います。

「あ〜、たまにはひとりになりたい」と思うってことは、それだけ子どもとの時間をたくさん、真剣に過ごしているってことの証。たまに、心の中で子どもに優しくないことを思っても、それはそれと割り切った方がいいんです。そんなことで自分に無駄なペナルティを課して、逆にストレスを溜めるなんてナンセンスです。やっとそれに気づきました。でも、今だから言えること。当時の私は相当悩んでいたんです。だから、今現在悩んでいるお母さんに悩まないで、と言いたいです。

通常、たまにしか面倒を見ない父親は、たまの育児を目一杯楽しめる人が多いようです。お父さんもしっかり「主夫」している場合はやっぱり、「少しは自分の時間も欲しい」と思うのかな。そんなパパたちにもぜひ伝えたいです。子育ての悩みは男女を超えて共通だと思うので。

 

父性的関わりを増やしていこう

 

お父さんと言えば、少年期を迎えた男の子にとって「父性的」な関わりはとても重要だと私は思っています。そしてその役割は女性でも担えるものだとも。

息子ももうあと少しで5歳。なんだか急に少年らしくなりました。体が大きいので余計に幼児っぽさが抜けたように見えるのかもしれません。本人も最近は「もう赤ちゃんじゃないよ」と言うようになり、自立心も芽生え始めたように感じられます。

 

乳児は「しっかりと肌を離さず」

幼児は「肌を離して手を離さず」

少年は「手を離して目を離さず」

青年は「目を離して心を離さず」

 

こんな感じの言葉があるようです。記憶頼りなので細かい部分は少し違うかもしれませんが。

乳児〜幼児期大切なのは、しっかりと抱きしめ守る「母性」。これからは、冒険を“見守る”時期。べったりし過ぎて双方が疲弊してしまうよりも、少しずつ、息子の手を離していく時期にさしかかってきたように、普段の息子とのやりとりからも感じています。

ママもまだまだ必要な時もあるかもしれませんが、干渉しすぎず、いい距離感を保ちながら子育てしていきたいなぁと思います。