抗生物質と腸内細菌と、自閉症の関係。

これは抗生物質や医療をヘイトする記事ではありません、kazenoyaです。

 

多くのお母さんたちに知っていてもらいたい情報だと思ったので、書こうという気になりました。

 

1年以上前に読んだ本の中からの話と、経験談、その後自分が行ってきた腸活の学びをふまえて書きたいと思います。

 

あなたの体は9割が細菌: 微生物の生態系が崩れはじめた

あなたの体は9割が細菌: 微生物の生態系が崩れはじめた

 

 

抗生物質治療を受けて、遅発性自閉症

 

この本に出てくる自閉症児とその母親の話にkazenoyaは、かなりの衝撃を受けました。

知っている人は多いのでしょうか?

 

【かいつまんで要約してみます】

 

4人の子どもを育てるアメリカの母親の話です。

 

4人目の子どもが、耳の感染症治療の最中に急に子どもが行動を変化させ、これまで順調だった発達が後退し始め、奇声を発したり、つま先で歩いたりするようになりました。

 

驚いた母親は、医者に相談しましたが、医者は「お母さんが兆候を見落としていた」というばかり。

 

4人を育てた経験から、自分がわからなかったはずがないと、医学論文などを読み仮説を立て、たくさんの医者に手紙を書いて、仮説に基づく治療をしてくれる医師を探しました。

 

その方法は、

 

息子の腸内にいる、破傷風菌の原因菌であるクロストリジウム・テタニを、更なる抗生物質で治療するというものでした。

結果、驚くほどに行動が改善したそうです。

抗生物質をやめると1週間で元の状態に戻ったそうです)

 

※ここで言う、遅発性自閉症は、いわゆるカナータイプという、知的な障害を伴う自閉症をさすようです。

 

そういえば、耳鼻科で抗生剤を処方されていた息子

 

この本を読みながら、息子が小さな頃の事を思い出しました。

そう言えば、耳から出血して近くの耳鼻科に行った事があったような…。

 

おくすり手帳を調べてみると、やはり、ありました。

 

抗生剤の名前

 

その下に、なんと

 

ちゃんと整腸剤も併せて処方されていました。

 

(抗生剤治療で下痢になることは結構有名な話のようで、手術などでは、クロストリジウム・ディフィシル感染症は劇症型になることもあるようです)

 

そうそう、息子は治療後も便の様子がゆるめで、不安に思った私は、薬局で一般薬の整腸剤を買ってしばらく飲ませていたっけ。

 

母のカンというのは、あながち侮れないものです。

 

母親の腸内細菌と発達障害

 

お薬手帳を見ながら「わぉ」と思ったkazenoyaですが、息子の場合を考えると、まぁ、この本にあるようなパターンではありません。

 

だって息子は、生まれた時から一筋縄では行かないタイプでした。

 

遅発性でないことは確かですし、現在の所、自閉症よりもADHDの気質が大きく出ています。

 

どこかで受けた治療のせいで、通常の3倍男になっているわけではなさそうです。

 

ですが、本の内容から

 

「腸内の感染は迷走神経を通って脳の神経に影響し得る」と知りました。

 

腸内細菌は十人十色。

様々な菌が腸内フローラを作っています。

菌ですから、中には悪い毒素を出すものもいるでしょう。

 

その腸内細菌叢の個人差が、個々人の様々な性質・特性につながっているとしたら…。

(アレルギーも、腸内細菌との関係が深いそうです)

 

腸内フローラの構成は、家族では似てくるそうです。

思考や特性に家族性があってしかるべき。

遺伝でなくとも、遺伝みたいなものなのかも。

 

また、現代社会生活では、抗生物質による治療を受けずとも、多くの抗菌物質などがありとあらゆる場所にあふれています。

 

一度「自分の腸内環境ってどうなっているんだろう?」と、ちゃんと意識を向けなければいけないな、と改めて思いました。

 

妊娠時にこのことを知っていたら…なんて考えてしまうこともありましたが、私自身、同じような特性があることも確か。

私だからこそ、息子に伝えられることもある。そして、こういう息子だからこそ、気の会う家族になれるのかもしれない。そう考えると、なんだか少しワクワクした気分にもなれます。

 

家族ってそういうものかもしれません。

  

次の改善点を見つけて、先へ進もう

 

現代の医療には、抗生物質は絶対必要なものです。

出産時にも、治療を受けながら出産する人もいるでしょう。

 

感染症や手術で、簡単に命を落とす人が減ったのは、抗生物質が発明されたからです。

 

でも、一方で、自閉症発達障害、アレルギー疾患は、先進国を中心に劇的に増加しているそうです。何かしらの関係がありそうです。

 

医療は発達し、暮らしも改善されました。

 

もう、簡単な下痢で子どもの1歳までの生存率が低くなるような暮らしには戻れないのです。戻りたくないし。でも、発達に偏りのある子どもの出生率がどんどん増えるのもまた、本意ではないように思います。

 

でも、出来ることもあります。

 

畜産業界の抗生物質の使用量を減らすとか

EUでは飼料への添加がダメになっているようです)

医者での不必要な抗生物質の処方を減らすとか

 

もうなされている事もたくさんあると思います。息子の処方に整腸剤が入っていたように。風邪で抗生物質を処方する医者も、もうほとんどなくなっているのではないでしょうか。知らないところで、いろいろなことが進んでいます。

 

私たち現代人の腸内環境はもう、太古の人たちと同じには、ならないでしょう。土壌環境もまた、元通りにはならない。

 

でも、そのかわり、大昔にはなかった知識や情報、技術が発展しました。

 

いま見つかってきている情報をシェアして、次へ次へと進み続けていけば、状況はガラリと変わるかもしれません。シェアが広がることで、新たな研究や発見につながるかもしれません。子どもの発達やアレルギーに悩む母親も、減るかもしれません。

 

わが家の例もまた、これからの誰かの、なにかしらの役に立ちますように。

 

通常の3倍男の育児も、楽しいですけどね(笑)。